6月ですね

皆様いかがお過ごしでしょうか。

前回3月にブログを更新して以来ですね。

月日がすぎるのはあっという間です(シミジミ)


なにかあると、これはブログのネタになるなぁ、と思うのですが後回しにしてすっかり忘れてしまいますね。


去年辺りから治療的司法に関する話を法曹関係者から聞き、非常に関心を持っていました。


治療的司法とは

治療的司法という言葉は英語のtherapeutic justiceの訳語ですが、刑事司法制度について犯罪を犯した人に対して「刑罰を与えるプロセス」と見るのではなく、犯罪を犯した人が抱える「問題の解決を導き、結果的に再犯防止のプロセス」と捉えようという考え方、すなわち治療法学(therapeutic jurisprudence)に基づく司法制度を指します。

※治療的司法研究センターホームページより



先月、実際に病院で依存症治療の新たな方法を実践、提唱している学会の研修会に参加してきました。


依存症は個人の問題だけではなく周りを巻き込み犯罪に発展する場合もあります。

すぐに思いつくのは薬物や大麻という法的に禁止されているものに手を出したりする行為ですが、罰するだけでは不十分で、真の更生に導くには治療が必要になるという考え方をベースにした取り組みがすでに始まっています。


研修会で面白かったのは、依存症患者は例えば薬物などの薬理作用が身体に起きる以前の注射を打つ行為をする事で快楽(?)を得られるそうで、模擬行為をするそうです。

大麻の紙巻きでは、乾燥大麻の代わりにもぐさを使うらしいのです。

実際、それに火をつけて吸うのかまでは話していませんでしたが後からかなり気になりました。

まさかこんな使われ方してるとは!


研修会では日本ダルク(薬物依存症の更生施設)のスタッフの方とお話する機会がありました。

鍼灸師で参加するのは私が初めてだったため、みなさんに「なぜ参加したんですか?」と言われてしまいました(笑)


ダルクでは以前、一人の鍼灸師が関わっていたという話も伺いましたが、体感的にはあまり鍼灸は理解されていない印象がありました。


一人で鍼灸について演説するわけにもいかないので、細かい説明などは出来ませんでしたが、自分の勤務していた治療院やクリニックでは、整形外科にくるようなタイプの疾患よりも心身症や精神疾患、ガン、難病の方をみることが多かった、という話をしたら


「ほぇ〜」


みたいなイマイチピンときてない反応が(笑)


すでに、海外では依存症の鍼灸治療をやっている団体もある、と、話をしたら


「あぁ、知ってます。以前ダルクに海外の鍼灸団体の訪問がありました!その鍼灸を広めるために」


と。えっ?海外の鍼灸団体がわざわざ日本に??


かなり驚きました。

日本の鍼灸団体は何をしてるんだ...と複雑な気持ちになりました。


とはいえ、まだまだ私の周りにいる鍼灸師で私と同じような興味を抱いている方は少ない気がしますが、依存症の鍼灸治療で犯罪者の更生や、犯罪を未然に防ぐ予防的鍼灸治療とかが出来たとしたら、またそういった面での臨床例が増えて実際の効果を認められたら、より社会と鍼灸の結びつきを強められるし、鍼灸の存在もインパクトあるものになるんじゃないかな。

などと半分夢見る感じに考えています。


基本的に、なんらかのきっかけを受けて妄想(笑)から仮説を立てて実行するスタイルなので確証はまだ自分の中にはありませんが、海外ではそのような団体が各国に支部を作っているわけで、なんの効果もなければとっくに淘汰されているでしょう。


日本の鍼灸も「肩こり、腰痛に」みたいな痛み治療だけではないんだ、と広く認知されるようになって欲しいですね。


今月もそんな感じで依存症治療のインプット予定があります。またブログにアップするかもしれません。


関心がある鍼灸師や学生さんは声かけてください。すでに関わりがある、実践されてる鍼灸師さん、よければ情報ください!

広げられそうな可能性が少しでもあるなら心強いです。