日常を離れる重要性

歯科衛生士をやっていた頃。
勤務先の総合病院口腔外科には心身症に分類される舌痛症だったり、原因が正確にはわかっていないような口腔粘膜に症状が出る疾患の患者さんが多く訪れていました。
(扁平苔癬、口腔カンジダ症、白板症etc...)

感覚的には女性に多く、比較的中年から老年の世代の方が多かったように感じます。
お話を伺うと、介護をしていたりとか色々とストレスを抱えてる様子で、なかなかよくならない事すらもストレスだった様です。そのため他の不定愁訴もあり、安定剤などを飲んだりする方もよく見かけました。

こうしたハッキリとした原因がわかっておらず、特効薬も無いような症例を毎日のように見て、東洋医学や代替療法に関心が湧いたのですが、鍼灸師になってみるとそれらを主訴に来院される方が非常に少なく、まだまだ鍼灸を手段にできるとは認知されてないんだな、という思いでした。

その後都内の某クリニック(現在は閉院)で鍼灸治療をしていた時に顔面領域(三叉神経痛、顔面麻痺など)の疾患や口腔粘膜疾患の方々の治療を担当したのですが、お話を伺うとやはり「介護」や「人間関係」、「仕事のストレス」など、肉体的、精神的な負担を抱えてる方が多い印象でした。

総合病院の口腔外科と、このクリニックで得た経験は非常に私に影響を与えました。
からだとこころの密接なつながりを実感し、どちらも疎かに出来ないなと痛感しました。

どちらかというと、こころのケアを先にしてあげることの方が治療効果も出しやすい事に気付きました。
ある味覚障害の方は一度の鍼灸治療だけで
「少し味がわかってきました!」
と仰っていました。え!一度だけでもう??と逆にこちらがびっくりしましたが、案外そんなものかもしれません。

日常のあちこちにある、連続的なストレスを解決しない限りは根本的な解決にはならないかもしれません。

家族間の人間関係がうまくいってなかったりすると最悪です。せっかくいい気分で帰宅してもストレスの根源は家にある。

さすがに私の職域から外れることに介入は出来ませんが、鍼灸というツールを利用しながら、一旦日常から全てを切り離すような、暖かく優しい時間を提供し、なるべくストレスを一身に浴びないような自分づくりのお手伝いができたらと日々考えています。
からだの冷えは、こころ冷え。こころの冷えは怒りや悲しみを生み、周りに壁を作り思考まで固くしてしまいます。そうなると悪循環が続くだけです。鍼灸や虎爪式鍼灸セッション(鍼灸+チューナーセッション)はその部分をクリアにするように働きかけます。


さて
2/25はアイソレーションタンクとのコラボセッションを行います。
アイソレーションタンクの空間は非日常そのもの。
タンクからあがったら鍼灸で心身の調整をして、ほんわか、ゆったりと過ごしていただけます。

ぜひお越しくださいね〜☺︎